カモメ
ススメコードを書いていると、「なんかこの部分、読みにくいな」「修正するたびにバグが出る」と感じる瞬間がありませんか。
そういう悩みを抱えたまま開発を続けると、技術的負債がどんどん積み上がっていきます。リファクタリングを体系的に学べば、コードの品質を保ちながらスピードも落とさない開発ができるようになります。
この記事では、リファクタリングを学ぶうえで読んでおきたい本を10冊まとめました。レベル別・目的別の選び方も紹介しているので、自分にぴったりの1冊が見つかるはずです。
リファクタリングのおすすめ本を選ぶなら、まず目的を決めよう
カモメ
ススメリファクタリング本を選ぶとき、「とにかく評判がいい本」をなんとなく買ってしまうことがあります。でも正直、目的がズレていると内容が頭に入ってこないんですよね。
まず、下の表で自分の状況を確認してみてください。
| 状況 | おすすめのアプローチ |
|---|---|
| リファクタリング自体が初めて | 『リファクタリング 第2版』か『リーダブルコード』から入る |
| 既存の汚いコードに悩んでいる | 『レガシーコード改善ガイド』を先に読む |
| 設計レベルから見直したい | 『良いコード/悪いコードで学ぶ設計入門』や『Clean Code』 |
| アーキテクチャまで視野を広げたい | 『クリーンアーキテクチャ』 |
| チームや組織の課題も感じている | 『エンジニアリング組織論への招待』 |
目的が決まったところで、各本を詳しく紹介していきます。
仕事の根本を変えてくれた、私のベストおすすめ本『仮説思考』
本編に入る前に、少し紹介させてください。
私が最も強くおすすめする本が、「仮説思考」です。
私が本を読んでまず思ったのが、仕事のスピードを根本から変える一冊だ!と感じたことでした。
「今まで自分は、驚くほど遠回りな仕事をしていたのか」と衝撃を受けました。
「分析思考」から「仮説思考」に考え方を変えることで、相談や判断するまでのスピードが上がる実感を持てました。
多くのかたに口コミでおすすめされている一冊なので、この本を今日から読むことでこれからの仕事の生産性に大きな差が出るでしょう。
リファクタリングのおすすめ本10冊を徹底紹介
リファクタリング 既存のコードを安全に改善する(第2版)
リファクタリングの教科書として世界中で読まれている定番書。外部の振る舞いを変えずに内部構造を改善する手法を、具体的なカタログ形式で解説しています。第2版ではサンプルコードがJavaScriptに刷新され、より現代的な内容になっています。
- リファクタリングの「名前と手順」が体系的に整理されており、チームで共通言語として使えるようになる
- 「コードの不吉な臭い」という概念で、改善すべきポイントを感覚ではなく言語化して捉えられる
レガシーコード改善ガイド
テストのない既存コードに立ち向かうための実践的なガイド。「動いているけど触りたくない」コードをどう安全に変えていくか、その具体的な手順が丁寧に書かれています。現場でのリアルな悩みに直接答えてくれる1冊です。
- テストのないコードにテストを追加するための「継ぎ目(シーム)」という考え方が身につく
- 「恐怖のコード」へのアプローチが段階的に示されており、現場ですぐ使えるテクニックが豊富
リーダブルコード
「コードは人が読むために書く」という考えを徹底的に掘り下げた名著。命名、コメント、関数の設計など、日々のコーディングで実践できる具体的なテクニックが満載です。薄くて読みやすく、入門書としても最適。
- 変数名・関数名の付け方ひとつで可読性がどれだけ変わるか、豊富な比較例で体感できる
- 内容がシンプルで読みやすく、エンジニア歴を問わず「明日から実践できる」内容が詰まっている
Clean Code アジャイルソフトウェア達人の技
「クリーンなコードとは何か」を哲学的なレベルまで追求した1冊。名前の付け方から関数の設計、エラー処理まで、コードの品質にこだわる姿勢を学べます。賛否両論もある本ですが、考え方のベースとして価値があります。
- コードの「匂い」を嗅ぎ取る感覚と、きれいにする具体的なパターンが同時に学べる
- テストファーストの思想や単一責任原則など、設計の土台となる考え方が丁寧に語られている
良いコード/悪いコードで学ぶ設計入門
日本のエンジニアが書いた設計入門書で、コードの具体例を使いながら「なぜ悪いのか」「どう直すのか」をわかりやすく解説しています。オブジェクト指向設計の考え方をリファクタリングと絡めて学べる点が特徴的です。
- アンチパターンと改善後のコードが並べて示されており、設計の差が視覚的に理解しやすい
- 日本語で書かれており、翻訳特有の読みにくさがなく、設計の考え方をスムーズに吸収できる
Good Code, Bad Code 持続可能な開発のためのソフトウェアエンジニア的思考
Googleでテックリードを務めた著者が、長期的に保守できるコードを書くための思考法を解説した1冊。「正しく動く」だけでなく「チームで長く使えるコード」を目指す視点が新鮮です。
- 高品質なコードの4つのゴール(正しく動く・動き続ける・変更に対応できる・再発明しない)を軸に構成されている
- 抽象化・テスト・エラーハンドリングまで幅広くカバーしており、設計力を総合的に底上げできる
レガシーコードからの脱却
テストやリファクタリングを含む9つのプラクティスを通じて、保守しやすいコードベースを育てる方法を解説しています。チームでの開発を意識した内容が多く、組織のコード文化を変えたいエンジニアにも刺さります。
- 「レガシーコードを生み出さない」ための習慣と文化づくりに踏み込んでいる
- ペアプログラミングやTDDなど、チーム開発の実践につながるプラクティスが豊富に紹介されている
クリーンアーキテクチャ
コードレベルではなく、システム全体の設計原則(SOLIDなど)と依存関係の管理を扱った上級者向けの書籍。リファクタリングを「アーキテクチャ」の観点から考え直したいエンジニアに向いています。
- 依存関係の方向を制御するアーキテクチャの考え方が学べ、大規模なコードの改善指針になる
- 変更コストを下げる「境界線の引き方」が具体的に示されており、設計判断の根拠を言語化できる
パターン指向リファクタリング入門
デザインパターンを活用してリファクタリングを進める手法を解説した、少し玄人向けの1冊。「パターンに向かってコードを改善していく」という視点が独特で、デザインパターンの実践的な使い方も同時に学べます。
- リファクタリングとデザインパターンを結びつけた珍しいアプローチで、設計の幅が広がる
- 「いつパターンを使うべきか・使わないべきか」の判断軸も語られており、過剰設計を避ける視点が得られる
エンジニアリング組織論への招待 ~不確実性に向き合う思考と組織のリファクタリング
コードではなく「組織」をリファクタリングするという視点で書かれた異色の1冊。技術的負債とコミュニケーションの問題を同じ「不確実性」として捉えるフレームワークが非常に参考になります。
- 技術的な課題とチームの課題を「不確実性の削減」という軸でつなげて考えられるようになる
- メンタリングや1on1の手法も書かれており、テックリードや開発マネージャーにも実用的な内容
リファクタリングのおすすめ本を選ぶポイントをさらに深掘り
カモメ
ススメリファクタリング本は数が多いだけに、「全部読もう」と意気込むとほぼ挫折します。私が実際に感じた選び方のコツをまとめます。
レベル別のおすすめ読み順
| レベル | 最初の1冊 | 次に読む本 |
|---|---|---|
| 入門(コーディング歴1〜2年) | リーダブルコード | 良いコード/悪いコードで学ぶ設計入門 |
| 中級(コーディング歴3〜5年) | リファクタリング 第2版 | Clean Code |
| 上級(設計・アーキテクチャに興味) | クリーンアーキテクチャ | パターン指向リファクタリング入門 |
| レガシーコードに困っている方 | レガシーコード改善ガイド | レガシーコードからの脱却 |
| チームリーダー・マネージャー | エンジニアリング組織論への招待 | Good Code, Bad Code |
読む前に知っておきたいデメリット・注意点
正直なところ、リファクタリング本には共通した「落とし穴」があります。
翻訳書特有の読みにくさ:『リファクタリング 第2版』『Clean Code』『クリーンアーキテクチャ』などは翻訳書のため、文章が読みにくい箇所があります。「日本語なのに意味がわからない」という体験をする人は少なくありません。
コードサンプルが古い・合わない:JavaやC#で書かれたサンプルコードが多く、普段Pythonを使っているエンジニアなどは脳内変換が必要になります。
理想論と現実のギャップ:特に『Clean Code』は「理想のコード」を追求する内容が強く、現場のスピードや制約とどう折り合いをつけるかは自分で考える必要があります。
こういった点を踏まえたうえで読み進めると、内容をより建設的に吸収できると思います。
リファクタリングと設計を学ぶ際の関連キーワード
リファクタリングの本を読むとき、以下のキーワードと合わせて理解を深めると効果的です。
| キーワード | 関連する本 |
|---|---|
| コードの不吉な匂い(Code Smells) | リファクタリング 第2版 |
| テスト駆動開発(TDD) | レガシーコード改善ガイド |
| SOLID原則 | クリーンアーキテクチャ、Clean Code |
| 技術的負債 | レガシーコードからの脱却、エンジニアリング組織論 |
| オブジェクト指向設計 | 良いコード/悪いコードで学ぶ設計入門 |
| デザインパターン | パターン指向リファクタリング入門 |
迷ったらこの1冊|最初に読むリファクタリング本はコレ
カモメ
ススメ迷っている方には、『リファクタリング 既存のコードを安全に改善する(第2版)』を自信を持っておすすめします。
この本をすすめる理由はシンプルです。リファクタリングという行為を「正確な言葉と手順」で定義している唯一の書籍だからです。他の本はこの本の影響を大きく受けており、言わばリファクタリング本の「源流」にあたります。
実際に読んでみると、「あのコードのどこが問題だったのか」が言語化できるようになる感覚がありました。それまでは「なんか読みにくいな」という漠然とした違和感だったのが、「この変数名は意図を表現できていない」「この関数は責務が混在している」と具体的に指摘できるようになります。
ただし、この本は「ボリュームが大きく、最後まで読み通すのが大変」という声もあります。カタログ形式のチャプターは辞書的に使うことをおすすめします。全部を暗記しようとせず、「こういう問題があったときに参照する」スタイルで使うと挫折しにくいです。
まとめ
- リファクタリング本は「目的とレベル」で選ぶと、挫折せず実力につながりやすい
- 迷ったらまず『リファクタリング 第2版』か『リーダブルコード』を手に取ってみると良い
- 翻訳書の読みにくさや理想論と現実のギャップは意識しながら、批判的に読むと吸収が深まる
コードの品質を上げることは、開発スピードを「下げる」のではなく「長期的に上げる」ための投資です。良い本と出会って、ぜひ現場に活かしてください。
- 30冊以上紹介(個人的に推し本の『仮説思考』の何が良かったかも書いています)
- エンジニアの仕事力を上げる、基礎力を上げる、マネジメント力を上げるなど…多数の本を紹介
- AIの回答を判断できるための基礎本がわかる







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